最近は皆さんマナーが良くなりましたね。選手は勿論、指導者も保護者も。
これはサッカー協会が提唱している『試合中に文句は言わない!』 が浸透し一定の成果が出ていると思われる今日この頃。
フェアープレーが広がるのはとても良いことで・す・が!!
その反面、大事な公式戦なのにファールの笛を吹けない審判が増えていると思いませんか?
これには様々な要因はありますが、理由として現場でよく感じられるのは
資格は取ったが・・・
- 主審の経験が少ないのにいきなり公式戦で任される
- ファールの判断に自信が持てず全て流してしまう
- 警告カードを出せない(危険・悪質・故意・決定機を潰す・遅延)
上記の1・2に該当する審判員が、3の()にある項目に直面した際に毅然とした判断がくだせないと、ファールの境界線が引けてないので試合は荒れ気味となり、怪我人を出す確率も高くなります。ましてや勝敗に関わるジャッジとなると、チーム同士での揉め事にも発展しかねません。。
解決策としては・・・
- 『主審の経験が少ないのにいきなり公式戦で任される』
経験値を上げるために練習試合や招待試合などで主審を務める。 - 『ファールが判断出来ないので全て流してしまう』
審判目線でプロ・アマ問わず試合を沢山観て、押す・掴む・引っ張る・抑える等のサッカーにおけるいわゆるグレーゾーンの境界線を自分なりに持ち自信を持って吹く。 - 『警告カードを出せない(危険・悪質・故意・決定機を潰す・遅延)』
公式戦以外の試合で警告カードを使用する経験をしておく。
先輩審判や上級審判員に自分の主審を見てもらい意見をもらう。
せっかく保護者の方が我が子やチームのために資格を取ってくださったのに、チーム事情などにより、場数も踏めず経験値も少なく自信がまだ持ててない方が仕方なく公式戦で主審を務めている場面を見かけることが最近とくに増えているように感じます。
おかげ様で、私もこれまでに様々な試合の審判を務めたことがあります。
(いや〜はじめの頃はペンチ・応援席・選手から文句言われたなぁ。えっ!? 今も?!)
私の経験上、招待試合などは賞杯をかけた緊張感も若干あるせいか、比較的主審も副審もキチンと判定しているように思います。
逆に練習試合では主審1人制の試合が多く、主審に慣れている方は、球際の闘いを知るためなどの意図があったり、オフサイドなどもあえて笛を吹かないでプレーを続けさせる傾向が強いと思います。
公式戦では上級審判員がいらっしゃる場合には、是非とも主審を務めて頂いて参考にしたり、4審に入って頂きアドバイスを貰うと良いでしょう。
過去に一度だけ「1級審判員」の方が主審の試合で、私が副審を務める機会に恵まれました。滅多にない機会に私は色々質問を投げかけアドバイス頂いた事があります。
中でも印象深かった言葉は、以下の二つでした。
- 「試合開始5分以内に笛を吹く」
- 「選手たちに声をかけながら進行する」
「試合開始5分以内に笛を吹く」
これは、試合が始まり主審から見てファールと思う場面に直面した時に迷わず笛を吹くことで、主審がその試合の強度を図り、ファールの境界線を引いたことを 闘っている選手たちに暗黙的に認識してもらうという意味だそうです。
「選手たちに声をかけながら進行する」これは私も心がけています。
例えば、ユニフォームを引っ張る場面を目撃した時に「○番引っ張ってたねぇ。次は吹くよ〜(^^)」とコソっとその選手に伝えたりすると『やべっ!あの審判気づいてたのかぁー(汗)』と視られていることを意識付け出来ます。また、笛を吹く回数を減らすことで、なるべくプレーを止めないことにも繋がります。
ペーパーレス化を進めて益々お金持ちとなる天下の日本サッカー協会様、「文句は言わない」を提唱するならば「正しい指導の出来る審判」をサッカー協会から各会場に派遣して審判の指導や講習をしてもらいたいと切に願います。